ヘール・ボップ彗星の630ナノメートル付近の高分散スペクトル


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図は1997年2月27日に美星天文台で観測された、ヘール・ボップ彗星の高分散スペクトルである。 図中の輝線は、彗星コマに存在する酸素原子およびNH2ラジカルの出す光。 これらの輝線のうち、630.0ナノメートルおよび636.4ナノメートルに見られる2本の輝線が酸素原子の出す光であり、 それ以外の輝線はNH2ラジカルの(0,8,0)バンドと呼ばれる一群の輝線である。 スペクトル中の吸収線は、主に太陽光にもともと存在する吸収線(彗星は太陽光を反射しているので、太陽光の吸収線が見られる)および地球大気による吸収である。

観測者:川端・綾仁(美星天文台),木下(アマチュア天文家)

データ処理と解説:河北秀世(アマチュア天文家)


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Kazuya Ayani, Bisei Astronomical Observatory / ayani@bao.go.jp