[掲載:2001.2.23]

金星が夕方の空で最も明るく


最大頃の金星  日中暖かな日差しを降り注いだ太陽が、地平線に隠れる頃(夕方)、西の空にひときわ明るく輝く星が目に付きます。

 この星は、地球の兄弟星で地球の内側をまわる惑星、金星です。このように夕方西の空に見える金星は、「宵の明星よいのみょうじょう」として古くから親しまれてきました。  この金星が、2月22日に今年1年でもっとも明るくなる「最大光度(さいだいこうど)」をむかえました。

 右の写真は最大光度直前の19日夕方、美星天文台101cm反射望遠鏡に家庭用デジタルビデオカメラを取り付けて撮影した金星の姿です。  一番明るい金星は、まんまると思いきや、実は三日月のように欠けているんですね。

月と並んで見られた金星(別の日に撮影)  また、左の写真は夕方に「月と並んで見えた金星」を家庭用ビデオカメラで撮影したものです。

 これから金星は少しずつ暗くなり・細くなりながら、夕方どんどん地平線に近づいていきます。3月も終わりになると金星は夕方の空からは姿を消してしまいます。
 その後は、日の出前東の空に「明けの明星(あけのみょうじょう)」として姿を現すようになります。

 なんとこの金星、今非常に明るいので条件さえ整えば、昼間に肉眼で見ることが出来きます。もちろん双眼鏡や望遠鏡を使えば難なく見つけられますが、一度挑戦してみてください。

 美星天文台では、3月10日頃までであれば101cm望遠鏡を通して「細く明るい」金星を実際にご覧いただけます。 それ以降は、低くなりすぎて望遠鏡では見られなくなってしまいます。 ぜひこの機に一度足を運んでみてください。
 また、ゴールデンウイークの連休には、「昼間の星を見る会」としてこの金星と水星を太陽の出ている中見ていただくことも考えています。 どうしても肉眼で見つけられなかったら、この時にリベンジしてください。

<参考>
  国立天文台・天文ニュース (418) 「金星の最大光度 」 (アストロアーツ 天文ニュース)


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