日食を安全に見るために
7月22日に全国で部分日食が見られます。
この日食は鹿児島県トカラ列島の一部では皆既日食になるため、日本国内で46年ぶりに観測される皆既食として、これまでにない注目を集めています。


皆既にならないまでも、大きく欠けた太陽は一見の価値ある天体ショーです。
ただし、相手は太陽。 不用意な観察は非常に危険です。
ぜひ、十分な知識と準備をもって、今年最大の天文現象を楽しんでください。

太陽の観察には細心の注意が必要です。
肉眼で直接見ることは、たとえ一瞬でも非常に
危険です。
古い本には、ロウソクのススを塗ったガラス、感光した白黒フィルムなどが太陽の減光に適していると紹介されていますが、これらの方法も安全ではありません。
無地の着色下敷、黒いゴミ袋などを使うことも、もってのほかです。

太陽の光は、人間の目に感じる可視光のほかに、
紫外線赤外線などが含まれています。
下敷などで可視光を遮断すると、人の目は眩しさを感じません。
そのために、瞳孔は大きく開き、長時間太陽を見つめることができるようになります。
しかし、その間に、眩しさを感じない
赤外線が網膜に焦点を結び、やけどによる深刻な障害を残すことになります。
これを
「日食網膜症」といい、過去の日食でも多くの患者が出ています。

こういった危険を避けて太陽を見るには、「日食グラス」「太陽メガネ」と呼ばれる、専用の遮光フィルターを用いることが絶対に必要です。
ちゃんとした検査を受けた専用フィルターを使ったうえで、長時間見つめ続けるようなことをしなければ、日食観測は安全におこなえます。
こういった専用フィルターは、全国の望遠鏡販売店、公開天文台等でも販売されています。
日食当日までに購入し、できれば専門家のアドバイスなども受けておけば万全でしょう。

※「日食メガネ」の販売について※

美星天文台では、星の手帖社の「日食メガネ」を販売しています。日食についての詳しい資料もついているお奨めの製品です。
これまで郵送での販売もおこなってきましたが、日食当日が近づいてきたため、郵送販売の受付けは終了させていただきました。
天文台での販売はまだおこなっていますが、現在の在庫が無くなってからの入荷は不確定です。
日食メガネをご購入のために来台される方は、お手数ですが、事前に電話か電子メールで在庫の確認をお願いいたします。


■ 日食だけでなく、太陽観測の全般について解説した書籍(太陽メガネ付き)も840円で販売しています。


価格は1部につき500円、部数に関係なく送料90円が別途かかります。
お支払は、同封の振込用紙で、お近くの郵便局からお支払いいただきます(振込手数料はご負担ください)。


安心、安全な方法で、宇宙の神秘をぜひ、自身の目で確かめてください。
また、危険な方法で観察しようとしている人がいたら、ぜひ注意してあげてください。
「太陽 日食 観察メガネ」の郵送販売申込み方法

美星天文台までメール、ファクス、電話等で
必要部数と、住所・氏名・お電話番号 をお知らせください。

メール info@bao.go.jp (半角にしてください)
電話 0866−87−4222
ファクス0866−87−4224


なお、商品到着までに余裕をみていただくため、郵送販売申込みの締め切りは7月10日(金)24時までとさせていただきます。
また、在庫が無くなりしだい、受付けも終了いたしますので、ご了承ください。