フラグスタッフ天文台

アメリカ合衆国アリゾナ州にあるアメリカ海軍天文台の支所である.1.5m反射望遠鏡では,主として連星の捜索が行われており,1979年冥王星の衛星カロンは,ここで発見された.また,海軍天文台は世界的に有名な航海用天体暦Astronomical Almanacの発行元としても知られる.また報時も行っており,協定世界時の決定のための観測も行っている.そのために精密な天体位置測定には力を入れており,グリーンバンク天文台での20m電波望遠鏡・干渉計の運用にも参加しており,光学干渉計の開発も行っている.

また,同じフラグスタッフには,ローウェル天文台がある.こちらは,資産家ローウェルが私財をなげうって建設したもので,火星の運河騒ぎもここでのローウェルの観測による.現在も惑星の観測研究が行われている.ローウェル天文台では,1930年にトンボーが冥王星を発見している.

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参考文献

磯部しゅう三「世界の天文台」河出書房
http://www.usno.navy.mil/