|
クエーサーから届くライマン・アルファ輝線の短波長側に,吸収線がたくさん発見され,水素原子のライマン・アルファ吸収によるものだと同定されたので,クエーサーと地球との間に,水素原子の固まりがたくさん存在していることがわかった.これらの吸収線は,「ライマン・アルファの森」と呼ばれる. ライマン・アルファの森の発見によって,宇宙空間には,ガスが雲のような固まりとなっている銀河間雲が存在していることがわかった.ライマン・アルファの森の吸収線の幅や深さを測ることにより,銀河間雲は銀河の質量の10万分の1程度の質量であることがわかってきた.また,吸収線の数を数えることにより,銀河間雲は銀河の数の1000倍程度 存在していることがわかってきた. (注)宇宙空間に一様に漂うガスは,銀河間ガスと呼ばれ,銀河間雲とは区別されている. 参考文献
|