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1998年3月奈良県明日香村にあるキトラ古墳での天井に星図があるのが発見された. キトラ古墳は先に星宿が発見された高松塚古墳の約1km南にある.高松塚とほぼ同時代の7世紀の後半から8世紀はじめに作られたと考えられている.壁には青竜,玄武,白虎の四神があるが,朱雀は調査のため外部から差し込まれたカメラ位置の関係上,確認されていない.天井の星図は中国の星図で,三重の同心円と黄道が描かれている.この同心円は内規,赤道,外規で,円の中心は天の北極である.内規は周極星の範囲,赤道は天の赤道,外規はその場所で見る事ができる範囲の星を表わす.なお,黄道の位置はかなりずれている.星座の同定は難しいが,現在,北極5星,北斗七星,参宿,井宿,畢宿,軍市,天狼などが同定されている. 参考文献
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