日本最古の星食の記録は「舒明天皇十二年二月甲戌(7日),星月に入る」(640年3月4日)である.この日午後8時27分にアルデバランが食されたことが計算されている.また,「天武天皇十年九月癸丑(17日),螢惑月に入る」(681年11月3日)の記述がある.計算すると,11月4日未明に月齢17.3の月に火星が非常に接近した記録(食ではない)である.当時の1日の境は午前3時頃なので,11月3日の記録でも間違いではない.