陰陽五行説

万物は陰陽と木火土金水の五行の理の下に統括されるという中国の思想.

その起源は周の時代で漢代(紀元前202年〜後220年)に確立された.能動的,攻撃的,昂進的なものは陽,その反対は陰.さらに万物の状態は気である木火土金水の状態で表現できるという思想.たとえば,空間を表すのに,木−東,火−南,金−西,水−北となり,土は中央となる.これを太陽の動きとあわせて考えると,日の出の頃は東の方角に太陽があるので,木はのぼりつつある状態,生気を示す.南中する頃は太陽が最も輝くので,火は旺盛な状態,旺気を示す.西に沈む頃は衰える状態なので,金は老気を示す.そして,太陽が沈んで闇になる方向は死を表すので,北は死気を示す.さらに,万物をこれらにあてはめて複雑に関連させたものが陰陽五行思想である.

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参考文献

大森崇,1993,陰陽道の本,学習研究社