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ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が1989年6月に打上げた恒星の固有運動や位置,視差,光度などを非常に精密に測定する天文衛星. 正式には高精度視差観測衛星(HIgh-Precision PARallax COllecting Satellite)という名前である.1993年6月に太陽電池パネルが故障し,運営を停止するまで1000ギガバイトのデータがとられた. ヒッパルコス衛星は,最初は高度3万6千kmの静止軌道で観測を行なう予定だったが,アリアンロケットのアポジモーターがうまく動かず,長い楕円のトランスファー軌道を回ったままになってしまった.そのため,取得したデータを解析するのに膨大な時間が必要になり,1997年6月にCD6枚組みとしてそのデータが公開された.特に高精度の視差観測から割り出された恒星の精密な距離は,今までにないデータであり非常に有益である. 参考文献
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