マルス(火星)

旧ソ連とロシアの火星探査機のシリーズ名.

1960年〜1962年の間に3機失敗した後,1962年11月にA-2ロケットで打上げられた火星1号が,1963年の6月に火星から19万3000km離れた地点を通過した(ただし電波が途絶えて失敗).その後4機失敗した後,1971年5月に火星2号,3号と続けて打上げ,ともに火星周回軌道投入に成功した.2号は火星にペナントを打ち込んだが,3号の着陸機は失敗.1973年に続けてあげた火星4号,5号,6号,7号は,4号と7号が火星周回に失敗したが,5号と6号は周回軌道にのり,火星の表面の写真撮影などを行った.しかし着陸機はいずれも通信途絶で失敗.
次は1988年のフォボス1,2号(国際計画)をはさんで,1996年12月のフランスとの共同計画で大型ランダーを搭載したマルス96(マーズ96)であるが,プロトンロケットによる打上げが失敗し,大西洋に落下した.ロシアはマルス98も計画しているが実現は微妙.

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参考文献

Jane's「Spacecraft Directory」Interavia
宇宙開発事業団編「NASDAノート95」宇宙開発事業団