光電管

光電効果(金属面に光をあてると,電子が飛び出す現象)を利用して,光の強さに応じた電流を発生させる真空のガラス管.正式には光電子増倍管という.光電管を使って天体の光の強さをはかる装置が,光電測光装置である.

光電管は,ガラスでできた真空の管の中に,光を受けるマイナス極の受光面と,その後に並ぶ数段〜数十段の中間のプラス極,一番奥にあるプラス極が入っている.セシウム−アンチモン等の金属でできた受光面に光があたると,光電効果で電子がとびだすが,この電子はとても量が少なくてそのままでは測定できない.そのため,とび出た電子を中間のプラス極で増幅し,測定できるくらいの電流を生じるさせるしくみになっている.電流を増幅させるため,光電管は,1000ボルト前後の高圧をかけて使用される.

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参考文献

西村史朗他編「宇宙の観測1」恒星社
横尾武夫編「宇宙を観る2」恒星社