屈折望遠鏡

対物レンズを使用した望遠鏡.

屈折望遠鏡は中小望遠鏡には現在でも広く使用されている.大型望遠鏡にはあまり使われない理由は,レンズの元になる透明なガラスをつくるには素材の大きさの制限があり,大きくなるほどガラスをレンズに加工するのが困難なためである.また,ガラスには光の波長に依存する吸収があるためでもある.
天体観測用には1609年にガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)が使用したのが最初であるとされているが,異論もあり,実際,ファブリチウス(J.Fabricius),トマス・ハリオット(Thomas Hariot),クリストフ・シャイナー(Christoph Scheiner),マリウスといった人物がガリレオの前後に天体望遠鏡を制作している.

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参考文献

天文・宇宙の辞典編集委員会編, 1986, 改訂版 天文・宇宙の辞典,p160, 恒星社
広瀬秀雄,1975,望遠鏡,中央公論社