双眼鏡の仕様にある明るさの値は,接眼レンズからでる光束の直径,すなわち「ひとみ径」かそれを2乗した値で表す.
双眼鏡は明るさよりひとみ径の値のほうが重要である.昼間,人間の瞳孔は2mmくらいしか開いていないので,昼間に使う双眼鏡はひとみ径が3mmもあれば十分である.しかし,夜間には瞳孔は7mmよりも大きくなるため,夜間に使用する天体観測の場合にはひとみ径が7mm以上のものが必要である.
村山定男 監修 白尾元理「双眼鏡で星空ウォッチング」 丸善株式会社 「SKYWATCHER」(1996年4月号) 立風書房