星間赤化

天体からの光は何もない宇宙空間を進むときは何の影響も受けないが,チリやガスのような星間物質が存在するところを進むときには,光はある程度吸収される.この星間吸収は波長に対する依存性があり,星間物質を構成しているチリやガスの粒子の大きさより波長が短いものは選択的に吸収される.その結果,星間物質を通り抜けてきた光は相対的に長波長,すなわち赤い光に偏ってしまう.これを星間赤化とよぶ.地球上で例えるなら夕焼けや朝焼けが赤くなるのと同じ原理である.

この星間赤化は星間吸収とともに1930年にトランプラーによってはじめて定量的な検討が行われた.

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参考文献

ウンゼルト,1968,現代天文学,岩波書店