インフレーション宇宙論

宇宙初期に真空のエネルギー密度が大きかったと仮定し,急激な宇宙膨張を導く理論.

佐藤勝彦とグースが独立に提唱した理論である.この理論では,宇宙初期に真空が大きなエネルギー密度を持っていたと想定する.このエネルギーのおかげで宇宙の一様な領域がねずみ算的に(急激に)膨脹し,現在,観測的に知っている宇宙の果てよりも大きくなるのである.ひとたび大きくなった宇宙では,真空のエネルギーが解放されて普通の熱エネルギー(潜熱)になり,宇宙が高温になる.

an.gif