四分儀 Quadrant

星の高度や角距離を測定する器具.円を4分の1に切った形をしているので,このように名づけられた.円周には目盛がつけられ,天体を視準する覗き棒のようなものがあり,それを動かすことにより,天体の高度を知ることができる.望遠鏡が発明されるまでは重要な天体観測機器であった.

16世紀後半,ティコ・ブラーエは南北方向に合わせて作った大きな四分儀を使い,精度の高い観測を行った.

東洋でも使用されたが,中国や日本では象限儀と呼ばれた.

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参考文献

ジャクリーン・ミットン「天文小辞典」1996,地人書館