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アリアドネの冠とも呼ばれた.クレタ島のミノス王は牛の頭の怪人ミノタウロスを后が産んだため迷宮を作りそこにミノタウロスを閉じこめた.当時のクレタ島は強大で支配下にあったアテネから毎年(或いは9年ごとに)男女7名の若者がミノタウロスのいけにえとされた. アテネの王子テセウスはミノタウロス退治を決心し,自らいけにえの一人となる.島に着いたテセウスを見たクレタ島王女のアリアドネはテセウスに心を寄せ,テセウスに名剣と糸玉を渡し「自分が入口で糸を引いて待つから,ミノタウロスを退治したら糸をたぐって外に出るように」と迷宮に入るテセウスを手助けする.テセウスはミノタウロスを退治し,糸を頼りに無事,外に出ることができる.そして,王女を妻にする約束で船に乗せ本国アテネ向かって出向する.途中,船は嵐にあいナキソス島で夜を越す.すると,テセウスの夢に戦いの女神アテナがあらわれる.「アリアドネの幸福のためには島に残して直ちに出港せよ」と言われたテセウスはアリアドネを島に残して旅立ってしまう. 残されたアリアドネが悲しんで海に身を投げようとしたところへ酒の神バッカスがあらわれる.バッカスはアリアドネをなぐさめるために,冠をプレゼントした.これが天にあげられ,かんむり座となった. |