流星の観測

観測機材別では主に眼視観測,写真観測,ビデオ観測,電波観測等に分類できる.

眼視観測は流星観測の基本できちんとしたデータは学術的にも重要な役割を果たす.眼視観測を観測手法で分類すると,計数観測,経路観測,ラムカ観測等に分類できる.

計数観測観測者1名で行う場合と複数名で観測者・記録者の役割を決めて行うグループ観測がある.記録するデータは,参加者の実力や出現流星数に応じて決める.観測開始・終了時刻,観測場所,観測人数,観測方角,天候,雲量などに加え,流星が飛んだ際の時刻・光度・速度・痕・群か散在か・その他の特徴を記録する.グループ観測の場合は一定時間で担当を交代する.
経路観測予め観測する対象を中心とした記録用星図を用意しておき,流れ星が流れた経路を記入する.
ラムカ観測ラムカ(ロシア語で枠)を用意して視野を区切りその視野の中を流れた流星数を観測する.発光点・消滅点がラムカの内か外か,光度,群か散在かを記録する.

写真観測は複数台のカメラを用意して一定時間ずつシャッターを開けてそこを流れる流星を記録する.明るい流星の数,経路,色,等を記録できる.カメラ前に一定スピードで回転するシャッターを用いることで,流星の正確な発光時間をしらべることができ,その結果地球に飛び込んできたスピードや太陽系内の流星物質の軌道などを求めることができる.また,スペクトル撮影装置をもちいれば,流星の分光観測が行え,流星物質の成分を調べることができる.

ビデオ観測は光電子増倍管(I.I.)を用いて流星を動画で撮影する.装置は高価であるが写真観測では写らない暗い流星もとらえることができる.発光時刻等も映像と共に正確に記録することができる.

電波観測は流星の電波観測を参照.

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参考文献

斉藤馨児 長沢工編「アストラルシリーズ2流星I」恒星社厚生閣