七曜の起源

旧約聖書以前の古代メソポタミア文明の文献までさかのぼれる.なお,一週間の長さは七日以外の国もある.

七曜の起源は,キリスト教の新約聖書中の聖数7とすることが多い.新約聖書の聖数7は,ユダヤ教の旧約聖書中によく出る7の数からきている.旧約聖書中の7の数は,メソポタミアの古代文献から引用されている.7が聖数とされた理由は次の2つ.

1.5惑星と太陽(日)・月で,7つだから.

メソポタミアでは天体信仰がさかんで,5惑星+日月を重要な神として祭っていたため.

2.月の満ち欠けの周期約29.5日の約1/4だから.

新月-上弦,上弦-満月,満月-下弦,下弦-新月,各7日という区分は,当時の太陰太陽暦では便利だったに違いない.

曜日の名前の配列が,現在のように決まるまでの過程は,以下のとおり.カルデア王国(新バビロニア)のバベルの塔は,1Fが土星で,2Fが木星で赤茶,3Fが火星でバラ色,4Fが太陽で金色,5Fが金星で白,6Fが水星で,7Fが月で銀色に塗られていた.メソポタミアの七曜はだいたいこの順で並べられていたようだ.

現在の一週間と順がちがう理由は,ギリシャの歴史家カシウスによると次のとおり.

  • まず最も遠方の土星が曜日の最初にあてられた.
  • そして24時間の各時刻にも順次惑星がわりあてられた.
  • すると1時が土星,2時が木星....ときて,翌日の1時は「太陽」がくる.であるので,太陽が次の日にあてられた.
  • それからまた1時が太陽,2時が土星....と時間によるわりあてがつづき,3日目の1時には月がくるので,3日目は月の日となった.
  • これをくりかえして,一週間が決まったというもの.

なお,日曜が休日になったのは,西暦321年にローマ皇帝コンスタンティヌス1世が日曜日を「主の日」と決めたためである.週の始まりについてはこちらも参照のこと.

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