原始星 proto star

星間空間(星と星の間に広がる宇宙空間)にあるガスから,星は生まれてくるが,生まれたばかりの星のことを原始星という.

ガス(星間ガス)は,そのほとんどが水素とヘリウムから成っており,場所による濃淡が存在している.特に濃い場所では,ガスは雲状の星間雲(星雲)となっており,近くの星の光を反射して明るく輝いていると「散光星雲」と呼ばれるものに見え,背後の星や散光星雲の光を遮っていると「暗黒星雲」として観測されることになる.こういった濃い(密度の高い)雲が超新星爆発などの衝撃を受け,圧縮されると,雲(すなわちガス)の中にさらに密度の高い部分ができ,やがてそこに原始星が誕生する. 

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参考文献

小平桂一,日江井栄二郎,堀源一郎 1987 「天文の事典」 平凡社