最初の流星記録

江戸時代までの日本の天文記録の中で流星雨と思われるものは18個ある.最古の記録は垂仁天皇十五年の記録であるが,これは水鏡だけにあり,日本書紀にはないので信頼性に欠けること,さらに年が特定できないので,記録の価値はない.次の記録は日本書紀の天武天皇十三年の記録であるが,他の記録から天武天皇十二年(683)十月二十三日が正しいようである.この記録では彗星の記録があり,流星雨の元となった彗星も同時に記録されていると思われる.日本でのしし座流星群の最初の記録は967年であり,その後1002,1035, 1037,1238,1533,1698,1867に記録がある.

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参考文献

斉藤国治「飛鳥時代の天文学」1982,p13-103,河出書房新社
佐藤政次「暦学史大全」1968,p.70-73,135-138,189-200,駿河台出版社
日本学士院編,1979「明治前日本天文学史」p.423-482,臨川書店