いて座の神話

ギリシャ神話に登場する,半神半馬のケンタウロスの一人,賢人ケイロンの姿である.

いて座のモデルは,ケンタウロス族と呼ばれる怪物の一人で,名をケイロンという.この部族は大変粗暴な一族とされるが,その中にあってケイロンは最も賢い人物であったとされている.クロノスを父に,ビリュラを母に持ち,百芸の持ち主であったと伝えられている.のちにペリオンの山の洞穴に住んで,ギリシャの神々や若い英雄たちを指導したといわれ,アルゴ遠征隊で医者として活躍するアスクレピオス(へびつかい座)やカストール(ふたご座)には馬術を,トロイア戦争の英雄アキレウスには武術を教えたとなっている.