惑星間磁場(太陽磁気圏) interplanetary magnetic field

惑星間の空間に存在する磁場のこと.その発生要因は,太陽風に伴って,太陽の磁場が惑星間空間に引き出されたものである.

惑星間磁場は,太陽の自転によってパーカー・スパイラルと呼ばれる螺旋形を描いた磁力線になる.惑星間磁場は,太陽から1天文単位の地球の軌道上での観測により,磁場の向きが反太陽方向に向かう+の領域と,太陽方向に向かう−の領域があることが判っている.+と−の各々に2つの領域があり,境界が4箇所あることから,太陽磁気圏の構造は4セクターから出来上がっているとするモデルが信じられてきたが,現在では+と−が各々1つの,2つのセクターからなり,それが黄道面上で南北に湾曲しているとする「バレリーナ・スカート・モデル」(あたかもバレリーナのスカートのように)が提唱されている.

この極性が反転するセクターを彗星が通過した時,磁力線のつなぎかえが起こって,彗星のプラズマテイルが千切れる現象(Disconnection Event)が発生する.

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