反射望遠鏡

光を集める凹面鏡の他,凸面鏡,平面鏡など主要な光学系が鏡で構成される望遠鏡.

鏡の組み合わせにより様々なタイプがある.アマチュア向けの小型のものとしてはニュートン式望遠鏡カセグレン式望遠鏡シュミットカセグレン式望遠鏡がよく使われる.また大型の望遠鏡では,カセグレン式望遠鏡やその改良型であるリッチー・クレチアン式望遠鏡が採用されることが多い.広視野の写真撮影用に開発された,シュミットカメラという特殊なものもある.古くは金属を直接研磨して反射面を作っていたが,最初に銀,後にアルミニウムの反射膜をガラス面にメッキして反射鏡が作られるようになった.

反射望遠鏡は,天体からの光線がガラスの中を透過しないため,望遠鏡による紫外線や赤外線などの吸収が少なくいことや,光線に関与する面が少ないことにより製造コストが屈折望遠鏡に比べて安価であることなどの利点があり,現在作られる大型の望遠鏡はほぼすべて反射望遠鏡である.

一方,初心者にとっては鏡の傾きを適切に調整しなければいけないことや,適当な頻度で鏡をメッキしなおさなければいけないなどメンテナンスの手続きがあることで扱いにくい部分もある.そのため,小型の教育用・趣味用の望遠鏡では,屈折望遠鏡がよく使われている.

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