中国の暦の歴史
世界のこよみ

・年初:正月は,冬至の月,冬至の翌月,冬至の翌々月といろいろある

・暦法:太陰太陽暦

中国では現在グレゴリオ暦が使われているが,中国の天文学の歴史では,暦作りは重要な部分をしめる.改暦は新王朝のシンボルであり,王朝あるいは王が変わるごとに改暦が行なわれた.ここでは逆順年表で示す.

宋の頻繁な改暦は混乱をまねき,国民に評判はよくなかったと伝えられる.元の授時暦は優秀な暦で,頻繁な改暦は行なわれなくなった.日本では,飛鳥時代から中国の暦を輸入し,ほぼそのまま使っていた.

使用年間名前使われた国
1912〜グレゴリオ中華民国・中華人民共和国
1645〜時憲
1369〜大統
1281〜授時
1277〜本天
1271〜成天
1253〜会天
1252〜淳祐
1208〜開禧
1199〜統天
1191〜会元
1182〜重修大明元金
1177〜淳熙
1168〜乾道
1137〜大明
1136〜統元
1106〜紀元
1103〜占天
1094〜観天
1075〜奉元
1068〜崇天宋(前の暦がまた使われた)
1065〜明天
1024〜崇天
1001〜儀天
995〜大明遼,金
983〜乾元
964〜応天
956〜欽天後周
939〜調元後晋,遼
893〜崇玄唐,後梁など
822〜宣明
807〜観象
784〜正元
762〜五紀
729〜大桁
665〜隣徳
619〜戊寅
597〜大業隋〜唐
584〜開皇
579〜大象隋,北周
566〜天和北周
551〜天保北斉
540〜興和北魏など
523〜正光東魏など
510〜大明陳など
445〜元嘉宋など
412〜玄始北魏など
384〜三紀後秦
237〜景初晋,魏など
A.D.223〜乾象暦
85〜263四分暦魏,蜀(1年=365.25日とした)
B.C.104〜太初暦後漢
B.C.4〜5世紀
多数(このころ19年7閏法が確立)
B.C.14世紀〜
殷(商)・周・秦(太陰太陽暦.干支を使って月日を表現したようだ)

※殷(商)の正月は1月,周の正月は冬至を含む月,秦の国は立春ごろだった.

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参考文献

薮内清「中国の天文暦法(増補改訂版)」1990,平凡社