おうし座T型星

おうし座T型星とは主系列星の前の進化段階の若い星のことであり,おうし座分子雲のような星形成領域の近くに多く分布している.さらに亜分類として古典的おうし座T型星と弱輝線おうし座T型星に分けられることがある.

また,おうし座T型星は主系列星のように水素の核融合反応をエネルギー源とはしておらず,収縮による重力エネルギーの解放によって光っている.観測的な大きな特徴としては,主系列星に比べ,赤外線を異常に多く放射していることを上げることができる.これは星のまわりにガスやダストの円盤があり,そこから放射されているものと考えられている.また,星の表面温度は低く,スペクトル型はK,M型が多い.さらに輝線を出していることも特徴の一つである.

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参考文献

横尾武夫 編,1993,新・宇宙を解く −現代天文学演習,恒星社厚生閣