古代中国の天文学 Astronomy in ancient China

紀元前14世紀の殷の国の甲骨文に暦日資料がある.このころには29日の小の月と30日の大の月があり,年末に閏を置いた.未完成ではあるが,太陰太陽暦が使用されていた.また,日を記録するのに60をサイクルとする干支が使用され,10日ごとにそれを区切って"旬"と呼んでいた.月食の記録は紀元前1200年以前にさかのぼる.中国の日食,月食の観測記録で最も古いものは紀元前776年8月の月食と同じ年の9月の日食で,これはバビロニアでの記録より,各々55年,13年早い.また,紀元前1000年には天空を28の区域に分けた二十八宿が作られ,紀元前4世紀頃には星表が作られた.中国の星座の項目参照.

mw.gif

参考文献

桜井邦朋,1990,天文学史,P17-22,朝倉書店