古代ギリシャの宇宙観

アリストテレスは月食の時の影の形,星の見え方が緯度により変化することから地球が球形であると考えた.また,火星が月により隠されることから,太陽,月と5つの惑星はそれぞれ「天球」と呼ばれる殻のような構造をもち,そのバックに恒星があると考えた.ただ,惑星は留,逆行といった複雑な運動を行うので,それを説明するために各惑星に天球を付け加えていき,エウドクソスは27個,アリストテレスはそれ以上の天球を考えた.これは,プトレマイオスにより,最終的に周転円という考え方に置き換えられる.

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参考文献

ダンネマン,1977,大自然科学史1,P351-359,三省堂