分解能

望遠鏡の分解能(解像力)は,2点として見分けられる最小の角度のことで,実用的には見る光(電磁波)の波長をλ,望遠鏡の口径をDとすると,(理論的)分解能は λ/D(ラジアン)にほぼ等しい.この角度が小さいほど分解能が良いという.従って,口径が大きいほど分解能は良くなる.

例えば,口径8.2mのすばる望遠鏡で波長5500オングストローム(5.5x10-7m)の可視光における理論的分解能は,5.5x10-7/8.2=.7x10-8ラジアン,すなわち 0.014 秒角である.しかし,実際にはシーイングの影響などのために,この大きさの星像を得ることは難しい.

電波望遠鏡は観測波長が長いために分解能は悪くなるが,干渉技術を用い,口径に対応する基線長を伸ばすことで分解能を良くしている.

理論的分解能のことを回折限界と呼ぶこともある.

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