セイファート銀河 Seyfert galaxy

中心核が異常に明るく,中心核から高い励起状態の幅広い輝線を放射している銀河.活動銀河の一種.

1947年にカール・セイファートがこのような性質を持つ銀河に注目したのでこの名がある.中心核からは可視光のみならず,しばしば強いX線,紫外線,電波,赤外線の連続スペクトルが観測され,銀河中心大質量ブラックホールの周囲の降着円盤などがエネルギー源と考えられている.輝線の幅はドップラー効果と考えると速度で数千km/sに及ぶものもあり,中心核近傍の電離ガス雲から放射されている.中心核から1000光年程度まで広がった電離ガス放射領域を伴うことも多い.銀河本体の形態は渦巻銀河である.

明るさを別にすると,クエーサーとスペクトルが類似しているため,セイファート銀河の中心核とクエーサーは同じメカニズムで輝いていると考えられている.

NGC 4151,NGC 1068(M 77)などが典型例である.

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