巨星・超巨星 giant-star・super giant-star

巨星

太陽などの主系列星または矮星に比べて大きな星を言い,たとえば色を比較すると,太陽と同じ色の巨星は太陽に比べて10倍前後大きい.(HR図参照).主系列星の次の進化の段階で,核融合によるエネルギーの発生が中心を囲む球殻状の部分に移り,核融合しない中心部が重力収縮するため,質量の中心集中度が増大し,同時に星の外層部は膨張して巨星としての進化が始まる.このように星が大きくなるのは恒星の進化の結果として内部に不均衡ができるためである.

超巨星

光度が著しく大きく,HR図上で各スペクトルの最上部に位置している星である.その光度は太陽の1000倍から100万倍以上に達するものもある.超巨星は主系列から進化した星で,その大きさが星としての上限に達した星といえる.これらの星が主系列から離れたときの時間尺度は極端に短く,たとえば,太陽の20倍の星が主系列にとどまる時間は30万年に過ぎず,超巨星になった場合の滞在時間はさらに短い.代表的な超巨星としてはベテルギウス,アンタレス,デネブなどがある.これらの巨星・超巨星はそれぞれの質量によって,白色矮星中性子星ブラックホールなどに進化してゆく.

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