■ 人名辞典【め】 ページ 

メアー Mayr, Simon (1573-1624)

ドイツの天文学者.1614年に「木星の世界」を出版.内容はガリレイから盗作であると非難されたが,実際はガリレイよりもすぐれた木星衛星の観測をしていた.アンドロメダ座の星雲(銀河)について最初に言及した人物でもある.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メシエ Messier,Charles (1730-1817)

ロレーヌのバドンヴェルに生まれた.パリにあったデリルの私設天文台に製図者兼天文学記録者としてつとめる.1760年から1784年の間に彗星状の天体のリスト,メシエカタログを作成.1764年,ロンドンの王立協会のメンバー,1770年,アカデミー・デ・シヤンスのメンバーとなる.1759年デリルの指示でハレー彗星を探し,観測した.ハレー彗星検出については,他の観測者の後塵を拝するが,それ以後15年間に渡って彗星の発見をほとんど一人じめし,21個の彗星を発見.彗星の番人といわれた.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メシェン Mechain, Pierre-Francois-Andre (1744-1804)

フランスの測地学者,天文学者.スペインにて死亡.1781年に2つの彗星を発見し,その軌道を計算する.メシエの共同研究者としてメシエカタログの製作にも貢献した.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メストリン Mastlin,Michael (1550-1631)

ドイツのゴッペンギンに生まれた.チュービンゲン大学で学び,学士号と修士号を取得.チュービンゲンの数学教授アピアンの助手となり,1575年,代わりをつとめたが上手くいかず,地方の牧師となる.1580年,ハイデルベルクの数学教授に任命される.1584年,チュービンゲンを解雇.その結果,復職.チュービンゲンで47年間教鞭を取り,教養学部の学長に幾度か選ばれる.1572年の新星を糸とコペルニクスの星表を用いて観測し,恒星に対し位置を変えていないことを論じている.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メトン Meton (BC5世紀)

ギリシャの天文学者.アテネで活躍.ギリシャで本格的な天文観測を始めた最初の一人.「メトン周期」「メトンの暦」

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メドラー Madler, Johann Heinrich (1794-1874)

ドイツの天文学者.「天文学の歴史」(1873)を書く.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メランヒトン Melanchton, Philip (1497-1560)

ドイツの神学者.神学者として,コペルニクスの地動説は支持しなかったが,月の理論は評価.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メーラー Moller, Disrik Magnus Axel (1830-1896)

スウェーデンの天文学者.フェイエ彗星の運動と小惑星パンドラの運動に関する摂動計算.1881年王立天文学会のゴールド・メダルを受賞.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メルビル Melvill, Thomas (1726-1753)

イギリスの天文学者,物理学者.ジュネーブで27歳で死亡.光の粒子論の立場から,色の違いは速度の違いであると考え,これを検出する実験を考案した.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メルカトール Mercator, Niklaus (1619-1687)

イギリスで活躍した数学者.コペンハーゲン大学で天文学と球面三角法の教科書を出版.海上用時計の発明.地図投影法で有名なメルカトール(Mercator, Gerardus)とは別人.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


メローニ Melloni, Macedonia (1798-1854)

イタリアの物理学者.放射熱と光との差異を明らかにするという放射熱の本性,特に光との比較研究.熱電対を使って1846年に月の光の熱効果を測定,岩塩も赤外線を通すことを発見し,岩塩製のレンズやプリズムを作成して,赤外線が普通の光と同じように,反射,屈折,偏光,干渉を行うことを明らかにした.

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参考文献

アシモフ「科学技術人名事典」共立図書


メビウス Mobius,August Ferdinand (1790-1868)

ドイツの数学者,天文学者.1827年主著「重心算」1837年「静力学教程」で初等的なベクトル算を導入.「メビウスの帯」の発見から位相数学の創始者とされる.1844年ライプチヒ天文台長.

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参考文献:中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
    アシモフ「科学技術人名事典」共立図書


メンゼル Menzel,Donald Howard (1901-1976)

コロラドのフローレンスに生まれた.デンバー大学卒業.助手としてプリンストン大学の職員に加わる.1924年,カリフォルニアのリック天文台の補佐天文学者となる.1932年,ハーヴァード大学天文台に加わる.第二次世界大戦中,アメリカ海軍で働く.全米電波天文台助言委員会の議長.アリゾナのキットピーク国立天文台の建設に参加.1971年,ハーヴァードを引退.主要業績に,ガス星雲に関する理論構築など.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


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