マゼラン雲

大マゼラン雲と小マゼラン雲の2個の銀河の総称.いずれも南天の銀河で,日本からは見えない.我々の銀河系に最も近い銀河のうちの2つである.

肉眼でも見える銀河で,16世紀のマゼランの南半球への大航海によってヨーロッパに知られるようになったためにこの名がある.

大マゼラン雲はかじき座にある,非常に晩期型の棒渦巻銀河で,距離は16万光年,見かけの大きさは11゜×9゜.大マゼラン雲には多くの星雲・星団が発見されているが,中でも毒グモ星雲(NGC 2070)と呼ばれる巨大HII領域が有名.1997年2月には,この銀河で超新星1987A1987aの爆発が観測された.

小マゼラン雲はきょしちょう座の銀河で,非常に晩期型の棒渦巻型銀河とも不規則銀河とも言われる.距離20万光年,見かけの大きさは5゜×3゜.

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