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1951年開設.イギリス・マンチェスター市の南40kmほどのジョドレルバンクにある電波天文台.マンチェスター大学が運営している.76m電波望遠鏡と37×25m楕円面の電波望遠鏡を持つ.また,8つの電波望遠鏡からなるMERLIN干渉計の基地でもある.VLBI観測にも参加している. ジョドレルバンクは,マサチューセッツ大学のバーナード・ラヴェルが天体電波観測を行っていた場所である.彼は1945年に流星の反射電波観測に成功し,数年後には空中線アンテナをパラボラ型に張った66m電波望遠鏡で,アンドロメダ銀河からの電波や1572年のチコの超新星からの電波を受信することに成功している. 1958年にラヴェル達は経緯台架台に載った世界初の大型電波望遠鏡=76m電波望遠鏡を製作した.この望遠鏡は異常に費用がかかったため,ラヴェルが一時支払いの件で監獄にまでいれられたのは有名な話である.76m望遠鏡は中性水素の21cm波を使っての観測を行った.また完成前の1957年には,世界初の人工衛星スプートニク1号の電波を受信し有名になった.ラヴェルはまた,世界で初めて恒星のフレアによる電波バーストの観測に成功している. ラヴェル達はさらにマルバーンに作られた25m電波干渉計とジョドレルバンクを無線で結んだ電波干渉計を作り,クエーサーの直径を測定することに成功している.これは世界でも早い長基線での電波干渉計観測であり,現在のMERLINにつながるものである. 参考資料
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