■ 人名辞典【ら】 ページ  -

ラッセル Lassell, William (1799-1880)

イギリスのアマチュア天文学者.事業に成功した金で26cm,60cm,121cmといった当時最大級の望遠鏡を建設し,星雲や海王星の衛星の発見などの成果をあげた.1849年に王立天文学会ゴールドメダルを受賞.1858年王立学会ロイヤルメダルを受賞.1846年,海王星の衛星トリトンを発見.さらに,1851年には,天王星の衛星アリエルとウンブリエルを発見している.

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ラドー Radau,J.C.R. (1835-1911)

ドイツ生まれのフランスの天文学者.音響学,太陽の研究で知られる.太陽の自転周期が緯度で違うことを発見.大気差のラドー表を発表.

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ラヴェル Lovell,Alfred Charles Bernard (1913-  )

イギリスの電波天文学者.レーダーを用いた天文学.恒星のフレアにともなう電波バーストを最初に観測.ジョドレルバンク天文台における電波天文学のリーダーとして業績をあげた.

グロスターシャーに生まれ,1933年,ブリストル大学卒業.3年後マンチェスター大学で物理の補佐講師となる.第二次世界大戦中空軍研究施設にいたが,終戦後物理の講師としてマンチェスターに戻る.しばらくはウィルソンの霧箱を使って宇宙線の観測を行っていたが,当時黎明期の電波天文学に興味を持ち転向,1949年,助教授に任命.1951年,電波天文学の特別教授職につく.1955年,王立協会の特別会員に選ばれ,1960年,ロイヤル・メダルを受賞.1961年,ナイトの称号を授与.

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ラプラス Laplace,Pierre Simon,Marquis de (1749-1827)

フランスの天体力学者,数学者,物理学者,政治家.太陽系の安定性の証明.月の加速,木星・土星の運動の変化などの研究.「確率の解析的理論」「宇宙体系解説」などの著書がある.ポテンシャル論のスカラー演算子ラプラシアンを考案した.またカントの説をうけて,太陽系の起源の星雲説=カント・ラプラス説を提唱した.ノルマンディのボーモンタン・オージュに生まれた.1766年,カーン大学の学芸学部に入学.1768年陸軍学校の教官として雇われ,後試験官になる.アカデミーデシヤンスの会員.1799年にフランスの内務大臣に任命され,後に元老へと昇格した.

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ランベルト Lambert, Johann Heinrich (1728-1777)

フランス出身のドイツの哲学者,数学者,天文学者.1761年「宇宙論書簡」において銀河系の形状と階層構造についての仮説を提出.我々の銀河以外にも同様な多数の銀河があるかもしれないという考えを述べている.そのほか,1768年に円周率πが無理数であることを証明したことや,光の強度を精密に測定する技術の開発でも有名であり,光の輝度の単位のランベルトは彼にちなむ.1764年には,ライプニッツ哲学を発展させた「新構造主義」も著している.

ランベルトは貧しい家の出身であり,ほとんど独学で学問を修め,教師や簿記係など様々な職業につきながら余暇に科学を楽しんだ.1764年にベルリンに移り,フリードリッヒ大王によってベルリンアカデミーの会員となった.

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ラムスデン Ramsden, Jesse (1735-1800)

イギリスの観測機器製作者.バートンの弟子.ショートの望遠鏡の改良.1775年1/2秒の誤差で角度めもりをきざむ,目盛り刻印機を発明.1795年に「科学装置の改良と発明」によりコプリー・メダルを受賞.ラムスデン接眼鏡発明.

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ラモント Lamont,J.von (1805-1789)

スコットランド生まれのドイツの天文学者.全ヨーロッパの地磁気を調査.地磁気の10年の周期や,地電流を発見,また土星,天王星の衛星の軌道計算を行い恒星表もつくった.

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ラランド Lalande,Joseph Jerome le Francois de (1732-1807)

フランスの天文学者.恒星の位置観測,惑星表の作成など.著書は「フランス天文誌」「天文学文献」「イタリア紀行」など.ブールアンブレスに生まれた.リヨンのコレージュで教育を受ける.最初は法律を学ぶが後に天文学に転向.1762年コレージュ・ド・フランスの天文学教授.1795年パリ天文台台長.1751年,ベルリン天文台で,南アフリカの喜望峰のラカイユと共同で月の距離を測定した.1801年に47000個という恒星カタログを発表.ラランド賞設立.

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ランヤード Ranyard, Arthur Cowper (1845-1894)

イギリスの天体物理学者.19世紀の日食観測の記録を集め,1879年に論文としてまとめる.

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ランダウ Landau,L. (1908-1968)

ソ連の物理学者.バクー生まれ.ノーベル物理学賞受賞者.1935年,強磁性体の磁区構造についての理論を確立.ヘリウム4の超流動の理論的解明に成功し,1962年,液体ヘリウムの理論的研究でノーベル物理学賞受賞.チャンドラセカールと独立に白色矮星の研究.さらに中性子星の存在を予言.

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ラングレン Langren,Michael Florent von (1600-1675)

ベルギーの天文学者.ブリュッセル生まれ.1626年月の山の明るさを距離測定につかう方法を考え出した.

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ラングレー Langley, Samuel Pierpont (1834-1906)

アメリカの天体物理学者.航空力学の研究.ボロメーターを作り,太陽定数の研究,地球と太陽の大気中での吸収の調査.1μm以上の赤外線波長域にも,かなりの太陽放射があることを発見した.

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