海王星の発見 Discovery of Neptune

天王星が詳しく調べられるにつれて,天王星が予報よりもわずかに速く動いたり,遅く動いたりする現象が観測された.これは天王星の外側に未知の惑星があり,それの影響であると考えられるようになった.イギリスのアダムスは,この着想から未知の惑星の位置を計算し,グリニッジ天文台のエアリに送ったが手違いから埋もれてしまった.フランスのルベリエも計算し,同じくエアリに送り,アダムスの件もあり,エアリは捜索したが発見できなかった.詳しい星図がなかったためである.ルベリエはドイツのベルリン天文台のガレにも観測依頼を送ったが,ガレはその依頼が届いた1846年9月23日の夜に未知の惑星を発見し,翌日に動きを確かめた.発見の栄誉はこの3人に贈られ,この未知の惑星はベルリン天文台の台長のエンケの提案で「海王星(ネプチューン:Neptune)」とされた.

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参考文献

斉田博「おはなし天文学2」地人書館,1973