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ニエプス Niepce, Joseph-Nicephore (1765-1833)

フランスの発明家.写真を発明したことでしられる.最初の写真は1816年に撮影したものだが,永続的に記録が残る方式は1826年に錫を主体とする鉛などの合金(しろめ)を使って撮影したものである.機械式の焼き増し処理も考案している.その後画家のダゲールと協力して写真術を発展させた.

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参考文献

科学者人名事典編集委員会編「科学者人名事典」丸善


ニコライ Nicolai,Friedrich Berhard Gottfried (1783-1846)

ドイツの天文学者.ガウスから数学を学ぶ.1815年マンハイム天文台長.1824年月の観測に基づく経度決定法の改良.小惑星ジュノーの摂動から木星の質量を求めた.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
アボット編「世界科学者事典」原書房,他


ニコラス Nicholas of Cusa (1401-1464)

ドイツの哲学者・宗教家.1440年に「De Docta ignorantia:教養ある無知について」で,形而上学的な考察から宇宙の姿を推論した.それは当時の地球中心の宇宙観を否定するものであった.すなわち,宇宙は何物も固定されず,中心や周もないが無限ではなく,すべての物体は運動し,複雑さは我々の理解を超えるとした.また地球は地軸を中心に回転し,太陽の周りを回り.星ぼしは他の太陽であると提唱した.彼はこのほか,凹レンズを使った近視用のメガネの制作もしている.

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科学者人名事典編集委員会編「科学者人名事典」丸善


ニコルソン Nicholson,John William (1881-1955)

イギリスの天体物理学者.太陽スペクトルと星雲のスペクトルの原子理論など.ネブリウムという元素を提案したが,後に線スペクトル理論から間違いであることがわかっている.原子模型を考案.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ニコルソン Nicholson,Seth Barnes (1891-1963)

アメリカの観測天文学者.カリフォルニア大学大学院と,ウィルソン山天文台木星の9,10,11,12番衛星を発見した.太陽の表面現象とスペクトルを研究し,月・惑星の表面温度をしらべ,月の温度変化は急激であることを示した.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
科学者人名事典編集委員会編「科学者人名事典」丸善


ニーステン Niesten,Jean Louis Nichols (1844-1920)

ベルギーの天文学者.軍を退役したあとブリュッセル天文台の主任になる.火星の運河模様や木星の大赤斑の観測,1882年には金星の太陽面通過,1887年には日食観測隊をひきいて遠征観測を行った.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ニューオール Newall,Hugh Frank (1857-1944)

イギリスの天体物理学者.キャベンディッシュ研究所でトムソンの下で数学の研究をしていたが,1889年父親が自宅の64cm望遠鏡を大学に寄付したさい,天文学に転向.4回日食観測隊に参加し,フラッシュスペクトルコロナ,太陽自転などの研究を行った.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ニューカム Newcomb,Simon (1835‐1909)

ノヴァスコシアのワレスに生まれた.16歳のとき,ニューブランズイック,ソールズベリのやぶ医者のところに年季奉公に出されたが,数年後,逃げ出してアメリカのメリーランドに郡の学校教師として落ち着く.ハーヴァード大学のローレンス科学学校に入学.1858年に学位を収得.1861年,アメリカ海軍のなかの数学教授団に応募して合格.ワシントンDCのアメリカ海軍天文台に配属される.1884年,ボルティモアのジョンズ・ポプキンズ大学の数学と天文学教授に任命される.1874年,王立天文学会のゴールド・メダル,1890年,王立協会のコプリ・メダル,1897年,ペテルブルグの王室科学アカデミーのシューベルト賞を受賞.

小惑星の軌道を計算し惑星分解説を否定し,月の運動の古い記録とのずれは地球自転が遅くなっているためと指摘した.緯度変化の14ヶ月周期は地球の非固体性運動によるためという見解を出した.またアメリカ航海暦(Almanac)の編纂や惑星と月の正確な運行表の制作などである.さらに精密な天文定数を作り普及した.アメリカ数学誌の編集長としても活躍し,多くの天文普及書を著してもいる.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
科学者人名事典編集委員会編「科学者人名事典」丸善


ニュートン Newton,Isaac (1642‐1727)

イギリスの物理学者,天文学者,数学者.万有引力の法則の発見と力学の完成.光学の基礎的研究.微積分を確立.反射望遠鏡の発明など数々の分野で大きな成果をあげた科学の巨人である.1684年にケプラーの法則と力の逆二乗則の関係(万有引力の法則)を数学的に証明した.また1684年〜1687年にかけて「プリンキピア:自然哲学の数学的諸原理」を執筆して運動の三法則を設定した.すなわち,1:慣性の法則.2:運動の法則(F=ma).3:作用反作用の法則.である.これは現在ニュートン力学または古典力学といわれる体系である.

リンカンシャーのグランサム近くのウールスソープに生まれた.1661年,ケンブリッジのトリニティ・カレッジに入学.1665年,博士号を取得.同年,ペストのため大学が閉鎖され,この時期に光学実験や微積分などについて膨大な知的作業をおこなった(軌跡の年:annus mirabilis).有名な「リンゴの木の逸話」もこの時期のものである.大学に戻って2年後,トリニティ・カレッジのフェローとなり,26歳で数学教授となる.このころ微積分を確立.ただし後にライプニッツとの先取権を争う.1672年,反射望遠鏡の発明が認められ,王立協会のフェローに選ばれる.1687年,プリンキピアを出版.1689年,国会議員に選ばれ,1699年,ロンドン造幣局の長官に任命される.1703年に王立協会の会長に選ばれ,死ぬまでその職にあたる.1705年,アン王女からナイトの称号を与えられる.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社
科学者人名事典編集委員会編「科学者人名事典」丸善


ニュートン Newton,Hubert Anson (1830-1896)

アメリカの天文学者,数学者.長周期彗星が木星によって周期を減少させることを発見した.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


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