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ウィーン Wien, Wilhelm (1864-1928)

ドイツの物理学者.ガッフケン生まれ.黒体放射の温度と強度のピークに関する“ウィーンの変位則”と黒体放射分布の近似式の発見で知られる.

ウィーンは学生時代にヘルムホルツの助手をした.1890年代には熱放射の問題に取り組み,キルヒホフシュテファンによる知見を拡張し,密閉した箱に小さな穴をあけたものを黒体の代わりに使用した実験を行った.1893年に,黒体から放出される電磁波のエネルギーはある中間段階の波長が最大になることを発見,このピーク波長は温度に反比例して短くなるという法則を発見.ウィーンの変位則として今日に知られるようになった.また,黒体放射分布について波長の短い部分に適合する式をみつけた.これと波長の長い部分に適合するレーリーの式は,それぞれ一長一短であったが,10年後にプランクがこれらの式の欠陥をうめて,量子力学を開くことになる.

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参考文献

中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウィング Wing, Vincent (1619-1668)

イギリスの天文学者.当時,人気のある暦をつくり,惑星は,楕円軌道の焦点の回りを等角速度で動くと主張し,太陽を焦点の外に置いた.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウィンスラップ Winthrop, John (1714-1779)

アメリカの天文学者で数学,物理学者.水星,金星の太陽面通過の観測を指導.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウィンネッケ Winnecke,Friedrich August (1835-1897)

ドイツの天文学者.グロスヘーレに生まれ,ボン天文台に勤めたが,1858年プルコヴァ天文台員となり,1872年にはストラスブール天文台長となる.観測家で多くの彗星を発見し,また恒星視差の測定も行なった.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウィンロック Winlock, Joseph (1826-1875)

アメリカの天文学者.金星の太陽面通過観測用の望遠鏡を開発,恒星の分光学にも注目.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ヴェリー Very,Frank Washington (1852ー1927)

アメリカの天文学者.マサチューセッツ州に生まれ,マサチューセッツ工科大学で学び,1878年からアレゲニ天文台に勤め,一方1890年からウェスタン大学教授も勤めた.1895年からはブラウン大学教授とラッド天文台長を兼任し,1906年からウェストウッド天文台長になった.星間物質による減光や,系外星雲は恒星の集まりであることを言及した.太陽定数や太陽スペクトルの研究も行なった.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ヴェルナー Werner, Johannes (1468-1522?)

ドイツの聖職者で天文学者,数学者,地理学者.観測機器の製作者として有名.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウォーカー Walker, Merle F. (1926- )

アメリカの天文学者.恒星の光電測光と恒星スペクトルの研究.ウィルソン山,ヤーキス,パロマーをへて1957年からリック天文台で研究.新星白色矮星と低温度星の連星であること,爆発が低温度星の質量が白色矮星へ流入しておこることを証明した.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウォーターストン Waterston, John James (1811-1883)

イギリスの科学者.物理学,物理化学,天文学の分野での研究を行った.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウォルチェ Woltjer, Lan (1891- )

コロンビアの天文学者.クェーサーの研究家として有名.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


ウォルフ Wolf,Charles J.E. (1827-1918)

フランスの天文学者.パリ天文台員で,1867年にライエとともに,特異なスペクトルをもつ高温星ウォルフ・ライエ星を発見.また新星のスペクトルに輝線を発見した.1877年に571個の星を含むプレアデス星団の最初のカタログを発表.

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中山茂編「天文学人名辞典」恒星社


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